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2011年5月26日

前回の続きです。

アンキローシス(ankylosis)

かなり厄介なアンキローシス(ankylosis)ですが、ただ、アンキローシス(ankylosis)はそんなに高い頻度で起こるものではありません。

稀です。

それから検査時にアンキローシス(ankylosis)しているかどうかを必ず調べています。

確定診断は出来ないかもしれませんが、打診と言ってミラーやピンセットなどで歯を叩いた時の音で分かるのです。

音で分からなくても患者さまご自身に響いた感じをお聞きしています。

もし、アンキローシス(ankylosis)していると正常な歯よりも強く響くのです。

叩いた時は、金属音という言い方をしますが正常な歯とは違う音がするのです。

正常な歯は歯根膜がクッションの働きをしてくれるので、そんなに響きません。

上下の歯をカチカチと強く咬み合わせても頭には響きませんよね。

歯というのは体の中で一番硬い組織です。

上下の歯と歯をぶつければ強く響くはずです。

でも実際には響きません。

それは歯根膜が存在しているからです。

話を戻しますが、検査の段階でアンキローシス(ankylosis)を起こしていないことを確認してから治療に入るようにしています。

矯正治療途中にアンキローシス(ankylosis)が起こってしまったらアウトですが・・・。

でもそれはかなり稀の稀です。

私は経験ありません。

せごし矯正歯科医院

2011年5月24日

今回はアンキローシス(ankylosis)につてです。

これは起こって欲しくないものです。


歯は歯冠と歯根に分かれています。

歯根は歯槽骨という骨に埋まっています。

歯根と歯槽骨はくっ付いているわけではなくて、歯根膜という靭帯が介在しています。

歯根は歯根膜に覆われているのです。

歯に矯正力を加えると、この歯根膜の中に骨を溶かす細胞と骨を作る細胞が出てきて歯が動きます。

アンキローシス(ankylosis)とは歯根と歯槽骨の癒着を意味します。

置換性骨吸収という言い方もしますが、少しずつ歯根が歯槽骨に置き換わって行くのです。

歯根と歯槽骨がくっ付いてしまうと矯正力を掛けても歯は動きません。

癒着部分が少ない場合は無理矢理に力を掛ければ癒着が剥れるかもしれませんが、そもそも矯正治療では弱い力で少しずつ歯を動かしていきます。

なので、アンキローシス(ankylosis)が起こっていると矯正治療が出来なくなる可能性が出てきます。

歯の周囲の歯槽骨ごと外科的にカットして動かすなんていう方法もあります。

困ってしまいますね。

つづく。

せごし矯正歯科医院


関連ブログ
アンキローシス(ankylosis)続き

2011年5月22日

セットアップについては以前にも書かせて頂きました。
成人矯正の方には診断時にセットアップ模型をお見せしています

しかし、最近になってセットアップの重要性を再認識させられています。

セットアップを作ることによって診断が変わることがあるのです。

抜歯しようと思っていたのにセットアップを作ることによって抜歯しないことになったり(非抜歯という言い方をします)、抜歯部位が変わることがあるのです。

セットアップって作るのかなり大変なんですけどね。

でも、やっぱり大切だなぁ、セットアップ。

せごし矯正歯科医院

2011年5月17日

人によっては、歯の大きさのバランスに問題がある方がいらっしゃいます。

上の歯の大きさが下の歯の大きさに比べてバランス的に大きい方や、逆に小さい方がいらっしゃいます。

左右で歯の大きさに違いがある方も珍しくありません。

私は永久歯列で矯正治療をする場合はセットアップ模型を作るのですが、このセットアップ模型を作ると歯の大きさのバランスが明らかになります。

歯の大きさのバランスって微妙なものなのでセットアップ模型を作らないと分からない場合があります。

前回のブログで書かせて頂きましたが、通常の矯正治療では臼歯のⅠ級関係を作ることを考えます。

アングル分類(Angle's classification)

ただ、この歯の大きさのバランスが取れていないと治療ゴールを「Ⅱ級気味のⅠ級」や「Ⅲ級気味のⅠ級」に設定する必要が出てくるのです。

この際に、特に上下の大きさのバランスを数値化するものがtooth-size ratioです。

Tooth-size ratioは厳密に言うと、anterior ratioとover-all ratioに分かれます。

Anterior ratioは前歯6本の大きさのバランスを見るものです。

Over-all ratioは6番目の歯である第一大臼歯までの大きさのバランスを見るものです。

下の歯の大きさの合計値を上の歯の大きさの合計値で割り算してパーセンテージとして表します。

Anterior ratioは約78%、over-all ratioは約91%が正常な値です。

上の歯が下の歯に比べて大きい場合は値が小さくなり、下の歯が大きい場合は大きな値になります。

せごし矯正歯科医院

2011年5月14日

永久歯列で矯正する場合、私たち矯正医は臼歯のⅠ級関係というものを考えます。

アングルⅠ級、またはAngle classⅠという言い方をします。

アングル分類は上の6番目の歯である上顎第一大臼歯を基準にした咬み合わせの見方です。

上下の第一大臼歯が正常に咬み合っているものをⅠ級と言います。

上の6番に対して下の6番が遠心(後ろ)にあるものをⅡ級、近心(前)にあるものをⅢ級と言います。

近心と遠心

出っ歯(上顎前突)はⅡ級、受け口(下顎前突)はⅢ級になります。

6番がきれいにⅠ級で咬んでいると矯正治療することで前歯の咬み合わせは自然ときれいになります。

ただし、歯の大きさのバランスが取れている場合の話です。

この続きはまた次回に書かせて頂きます。


せごし矯正歯科医院

2011年5月13日


前回は小臼歯に見られる中心結節のお話でしたが、今回は上顎大臼歯、特に第一大臼歯に最も多くみられる「カラベリ結節」です。

カラベリ結節は専門的に言うと「上顎大臼歯の近心舌側咬頭の舌側面」に見られる異常結節です。

要は、上の奥歯の内側に出来るボコッとした膨らみです。

これは上顎のみに見られるもので下顎には見られません。

このカラベリ結節は中心結節のように咬合面に出来るものではないので危ないものではないのですが、矯正治療ではとても邪魔になるのです。

結節が邪魔して装置を良い位置に付けられないのです。

大きなカラベリ結節があると本当にやりにくいですね。


結節は他にも切歯結節、臼旁結節、臼後結節があるのですが、頻度としては少ないものです。

せごし矯正歯科医院

2011年4月22日

歯は歯冠と歯根に分かれます。

歯根は歯槽骨という骨に埋まっています。

口の中に出ている部分が歯冠です。

その歯冠はエナメル質に覆われていますが、部分的にそのエナメル質がプクっと盛り上がっているものを結節(けっせつ)と言います。

異常結節の中で中心結節は小臼歯、特に下顎第二小臼歯に良く見られます。

下顎第二小臼歯は下の5番目の歯です。

この中心結節、何が問題なのかというと咬合面に出来るのです。

咬み合わせを作る上で邪魔になることがあるのです。

だったら結節を削ってしまえば良いじゃないかというと、そう簡単にはいかないのです。

結節の中にまで歯髄、つまり、神経・血管が来ていることがあるのです。

そこを傷付けるわけにはいきません。

咬合調整と言って、エナメル質を少し削って咬み合わせを整えることがあります。

中心結節はそれが出来ないので厄介なのです。

せごし矯正歯科医院

2011年4月 8日

歯は歯槽骨(しそうこつ)という骨に埋まっています。

この骨に埋まっている部分を歯根(しこん)と言います。

骨に埋まっていない口の中に露出している部分を歯冠(しかん)と言います。

(厳密にはエナメル質に覆われている部分が歯冠、セメント質に覆われている部分が歯根です)

ここの所、歯の解剖用語について書かせて頂きましたが、歯冠には面があります。

(単純にこの話がしたかっただけなのですが・・・)

前歯は近心面、遠心面、唇側面、舌側面の4面、臼歯は近心面、遠心面、頬側面、舌側面、咬合面の5面からなります。

関連ブログ
近心と遠心
唇側と頬側、舌側と口蓋側
切縁とマメロンmamelonと開咬
咬合面


せごし矯正歯科医院

2011年4月 7日

前回は切縁についてでした。

今日は奥歯である臼歯の咬合面(こうごうめん)についてです。

切縁は前歯の先端部分のことでしたが、臼歯では上下の歯が咬み合う部分を咬合面と言います。

切縁が食べ物を咬み切る機能を担っているのに対して、咬合面は食べ物をすりつぶす役割を担っています。

咬合面と「面」と言っても真っ平らな平面になっている訳ではありません。

鏡で下の奥歯を見て頂ければ分かりますが、大まかな部分を「面」と言っている訳です。

奥歯である臼歯は小臼歯と大臼歯に分かれますので、咬合面は小臼歯と大臼歯について使う言葉です。

せごし矯正歯科医院

2011年4月 5日

先日、近心と遠心唇側と舌側、などなど書かせて頂きましたが、もう一つ肝心なものを忘れていました。

切縁(せつえん)と咬合面(こうごうめん)です。

切縁とは前歯の先端部分のことです。

物を咬み切る機能を担っています。

生えたての前歯の切縁はマメロン mamelon (日本語は切縁結節「せつえんけっせつ」)があります。

3つの小さな山がポコポコポコとあります。

それをマメロン mamelon と言います。

お子さまの口の中を見る機会があったらマメロン mamelon を見てみて下さい。

上下の前歯が咬み合うことにより、マメロン mamelon は少しずつ削れて切縁は平らになります。

なので、咬み合わずに経過した切縁にはマメロン mamelon が残っています。

開咬という不正咬合は前歯が咬み合わない状態です。

マメロン mamelon が残っている開咬と残っていない開咬が存在します。

マメロン mamelon が残っていない開咬は以前は前歯が咬み合っていたのに、時間と共に開咬になったことになります。

次回は咬合面です。

せごし矯正歯科医院

2011年4月 1日

今回は捻転(ねんてん)についてです。

一般的に捻転というと、ねじれて向きが変わることを言いますね。

歯の捻転の場合も同じです。

「近心捻転」、「遠心捻転」という言い方をします。

近心と遠心については以前のブログを参照して下さい。

近心捻転という場合は、歯の唇側面、あるいは頬側面が近心に向いていることを言います。

唇側と頬側についても以前にブログに書かせて頂いたのでご参照下さい。

捻転は軽度のものから90°も捻転しているもの、中には180°捻転して頬側と舌側が入れ替わってしまっているというとんでもないものまであります。

せごし矯正歯科医院

2011年3月30日

今回は移転(いてん)についてです。

移転と転位は言葉の響きは似ていますが全くの別物です。

移転は本来の位置から離れた位置に歯が生えてくることを言います。

よくあるのが(移転自体の頻度は少ないですが)、3番(犬歯)が4番と5番の間に生えているというものです。

移転歯を本来の位置まで移動させるには、移動距離が大きくなるので診断が難しくなります。

毎回悩みます。

せごし矯正歯科医院

2011年3月29日

近心と遠心唇側と舌側高位と低位に続いて、今回は転位(てんい)についてです。

転位は歯の位置異常の名前として使われています。

「近心転位」の場合は、正常な歯の位置より近心寄りに歯がある状態を言います。

他には、「遠心転位」、「唇側転位」、「頬側転位」、「舌側転位」、「口蓋側転位」がありますね。

この歯の位置異常は単独で現れることもありますが、複合的に現れることがあります。

よい例が前回のブログの最後に書いた「八重歯」の正式名称である「上顎犬歯低位唇側転位」です。

せごし矯正歯科医院

2011年3月26日

近心と遠心唇側と舌側に続いて、今日は高位(こうい)と低位(ていい)です。

専門的に言うと、「歯が咬合線を越える位置が高位、越えない位置が低位」ということになります。

咬合線とは上下の歯が咬み合った時の、上の歯と下の歯の間に出来る線ということです。

その線を越えるものが高位、達しないものが低位です。

お子さまの場合は乳歯から永久歯に歯が生え変わりますよね。

生え始めの永久歯は低位の状態です。

少しずつ生えてきて咬合線に達します。

さらに生えて周りの歯よりも飛び出てしまうと高位になります。

八重歯ってありますね。

正式名称は上顎犬歯低位唇側転位と言います。

あっ、しまった!転位が分からないですよね。

次回は転位について書きます。

せごし矯正歯科医院

2011年3月25日

前回は近心と遠心でした。

今回は唇側と頬側、舌側と口蓋側についてです。

歯の表(おもて)面を唇側(しんそく)、裏面を舌側(ぜっそく)と言います。

裏側矯正のことを舌側矯正と言うのは、装置を舌側面に付けるためです。

前歯を考えてみて下さい。

表面は唇が触れ、裏面は舌が触れます。

「そんなことないよ。上の前歯の裏側で下唇触れるよ」なんて、ひねくれたことは言わないで下さい(笑)。

奥歯になると唇ではなく頬が触れるので、奥歯の表面は頬側(きょうそく)と言います。

上の歯の裏側の上あごの部分を「口蓋(こうがい)」というので、上の歯の場合は舌側のことを口蓋側(こうがいそく)とも言います。

前歯が前に傾いていることを唇側傾斜、内側に傾いていることを舌側傾斜と言います。

近心傾斜、遠心傾斜だと、どういう動きになるか分かりますか?

せごし矯正歯科医院

2011年3月24日

今回から用語のお話しをしばらくさせて頂きます。


歯には名前が付いています。

乳歯はA、B、C、D、Eと言いますが、永久歯は1番、2番、・・・8番まで名前が付いています。

8番は親知らずなので上下左右の7番までが生え揃うと永久歯列の完成です。

歯の中心線のことを正中線と言います。

右上の1番と左上の1番の間、右下の1番と左下の1番の間が正中です。

正中に近い所を「近心(きんしん)」、正中から遠い所を「遠心(えんしん)」と言います。

正常咬合では1番と2番は隣り合って接触しています。

1番の遠心面と2番の近心面が接触しているという言い方をします。

1番は近心面同士が接触していることになります。

歯を奥に動かすことを遠心移動、手前に動かすことを近心移動と言います。

せごし矯正歯科医院

2011年2月 9日


専門的な話ですが、ここ数日の流れで書かせて頂きます。

矯正治療では歯に弱い力を加えることによって歯を移動させています。

矯正治療の中でもヘッドギアーや上顎前方牽引装置などのように上あごや下あごの成長変化を期待する力を整形力(orthopedic force)と言います。

整形力(orthopedic force)は顎骨の成長に影響を与えるものなので歯に加える力に比べると比較的強い力です。

歯の移動で使う力である矯正力(orthodontic force)と区別して整形力(orthopedic force)と言う場合があります。

せごし矯正歯科医院

2011年1月 8日

矯正治療は歯並び、咬み合わせだけでなく「口元の美しさ」を考慮して治療方針を立てます。

きれいな口元かどうかの判断基準の1つにE-line(esthetic line エステティックライン)があります。

鼻先と下あご(オトガイ)に引いた接線をE-lineと言います。

上下の唇がこのE-lineに触れずに少し内側にあるのが美しいと言われています。

例えば、上下顎前突(じょうかがくぜんとつ)という不正咬合があります。

歯並び、咬み合わせはきれいでも上下顎前突の場合は口元に突出感が見られます。

その場合は前歯を引っ込めてきれいなE-lineになるように治療します。

そうすると、閉じにくかった口が閉じやすくなります。

また、E-lineがきれいな場合は前歯の位置を変えずに、きれいなE-lineを崩さないように治療します。

せごし矯正歯科医院

2010年11月17日

今日は本格矯正と成人矯正について書いてみます。

2つとも永久歯列で治療するという意味では基本的に同じものです。

一般的にはマルチブラケット装置を用います。

いわゆる、ワイヤー矯正ですね。

もし、厳密に分けるとすれば、本格矯正はまだ少し成長が残っている時期に行なうもので、成長が終了している成人を対象にしたものを成人矯正と言います。

第一期治療の小児矯正が終わって、永久歯が生え揃った第二期治療で本格的に歯並び、咬み合わせを治療するという考え方なんでしょうね。

せごし矯正歯科医院

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院長 瀬越健介
www.segoshi-kyosei.com
【経歴】
平成9年 東北大学歯学部卒業 歯科医師免許取得
平成9年 鶴見大学歯学部附属病院 臨床研修医
平成10年 鶴見大学歯学部矯正学教室 臨床専科生
平成12年 鶴見大学歯学部矯正学教室 診療科助手
平成16年 鶴見大学歯学部歯科矯正学講座 助手
平成17年 日本矯正歯科学会認定医取得
平成18年 神宮前矯正歯科 勤務
平成20年 神宮前矯正歯科 副院長
平成22年 せごし矯正歯科医院開院